2013年9月30日月曜日

斜里岳 3 ~清里町~

 さて、下山。

そうなんです。下りなきゃいけないんです。

 頂上にいたご夫婦が「もったいないけど下りるかぁ。」と言っていたのがものすごく印象的。

恐らく今日登った方のほとんどが同じ気持ちのハズ。

うん。もったいないけど。。。下りよう。

とはいえ、登山の大変なのは登りより下りの方なのは周知の事実。

 散々酷使してきた膝がここになって最大のぷるぷる。

あぁ。膝が笑うってのはこういうことなんだね。と身を持って実感。

大人になってから運動らしい運動を大してしていなかったなまくらボディは軽い筋肉痛にはなったことはあっても膝が笑うのは初めて。

 段差のたびに屈伸運動のごとくしゃがみ、座って、座った状態からようやく足を地面につけるという気の遠くなるような作業を繰り返し、馬の背、ガレ場、胸突き八丁へと進んでいきます。


斜里川の源流近く

 さっきはひょいひょい、黙々と足場を選んで登ってきましたが今はひたすら笑う膝をなだめながら、のろりのろり。
 途中何度か、私より体力のあるベテラン登山者が爽やかにひょいひょい追い越して行くのを見ながら、体力のなさを今更ながら恨めしく思う。

 この沢を下りきると上二股。

さっきは選ばなかった「熊見峠」の新道ルートです。

 そして、いきなりの登り。

下山なのに登りかぁ。。。と理不尽さを感じつつ、沢を歩くよりは数倍心地よい道だわとも思いつつ、登ります。

 ちょっとだけ進むと、またも看板。

熊見峠 竜神の池 →

。。。行く!

体力はないけど時間だけはたっぷりとある私は迷わず竜神の池を目指します。

 ただ、この道先程までの道とは比べ物にならないくらいの本当のけもの道。

幅、良いところで20センチくらい、ひどいところだと足一足分の幅。

何処からともなく湧き出てくる水と泥が混じり合って、靴があっという間にどろどろのぐっちゃぐちゃ。

まるで平均台を歩くかのような両手を横に突き出すポーズで5分程下って行くと。


あった☆

 こんこんと水が湧き出ているのが傍で見ていてわかるくらい透き通った、淡いブルーグリーンの
とてもきれいな池です。

 あまり、どころかとっても小っちゃいのですが我が町にこんなにきれいな池がもう一か所あっただなんてと感激。

 そんなにルートからは外れないのでぜひともけもの道を歩く自信がある方は是非見に行って頂きたい!

 ちなみにここは竜神伝説のある池なので、農業を生業とする清里町民にとっては重要な池だったりするようです。(詳しくは清里町観光協会さんの斜里岳登山ガイドを見てみて下さいね。)

 きれいな池を眺め、25%まで減った体力を40%まで回復させ、熊見峠を目指します。

自分の目線よりちょっとだけ低いハイマツの間にある道を尾根伝いに進みます。

 

景色が良い。

 ここを歩くのは正直気持ちが良くハイキング気分です。

夏場ですと大量のダニーちゃんがいるようですが、気温の低い今時期だとその心配もあまりありません。

 目の前に広がる清里町の絶景と反対に広がる雄大な斜里岳に励まされ、必死に下って行きますが、だんだんと根性ではどうしようもならないくらい足が棒です。

 こちらは段差がかなりあり、膝にかかる負担も倍増。

あちらこちら土嚢で修復はされておりますが、雨の影響で崩れている箇所もあり、必要以上に気を遣わなくてはいけないのですが私の膝にはその余裕がありません。

 だんだんと川の音が近づきもうすぐもうすぐ。。。と思うのですが、斜里岳ルートマップに書いてあった通りなかなか斜里川の姿は確認できません。

 何度も滑りそうになったり、転びそうになったり、ひやりはっとを繰り返しながらようやく川発見。

ああ。。。ようやく。。。下二股。。。

さっきはここにたどり着くまでの沢渡りでひーひー言っていたはずなのに、
何故か安心する私。

 登ったり下りたりするより、沢を歩いている方が何となく膝にかかる負担が少ない気が致します。

相変わらず笑う膝をなだめながら。。。。。ようやくゴール。の手前。


 林道に出た瞬間は視界が急に開けるのでホントにほっとします。

先程、わくわくしながら歩いた林道を良かったーと安堵しながらトコトコ歩き。

ようやくゴール。

くだりもやっぱり3時間弱。

これはなまくらボディ単独記録なので、ベテランの方であればもっともっと早いでしょうし、パーティーが多ければもっと時間もかかるでしょう。

 純粋に、無事で良かった。。。。


登りと下りの表情がこんなに違うワイルドで素敵な山、ぜひぜひ皆様登って見てはいかがでしょうか!!

 下山後の緑清荘の温泉は格別な事間違いなしですし、その後のビールが美味しいこともお約束いたします!!

(ただし、一週間くらいは筋肉痛に悩まされます。)

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